第65回朝日広告賞受賞記念対談

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『今の在り方』を見つめる意義を

当院が運営・提供する永代供養墓「&安堵」の広告が、権威ある「朝日広告賞・部門賞」を受賞しました。永代供養墓の広告としては日本初の快挙で、広告史上においても記念碑的な受賞となりました。それを記念し、「&安堵」とその広告を創り出した四名が、熱い想いを語り合いました。

『ふたり単位』の良さを

井上 皆さまのお陰で「朝日広告賞」を受賞することができました。「&安堵」の広告には「死んだら」という文言あるため、公共機関での広告掲載は通常不可能とされている中での受賞、感慨ひとしおです。「死」ということを通して、今の在り方を見つめるという我々の願いが、社会に受け入れられた意義は大きいと思います。

廣村 こんなフレーズがあります。「ひとは、ひとりで泣けるけど、ひとは、ひとりで笑えない。」

押尾 「ふたり」とは、「ひとり」以外で、自分以外のひとと交われる最小限の単位。やはりその単位の小ささは、様々に変化する社会に適応するには有効ですよね。

三井 そうしたふたり単位の良さを表し、コピーを「死んだらふたりで生きていく」としました。「&安堵」
の中で笑い合っていられそうですね。

お参りの時間・空間、在り方までも設計

押尾 「&安堵」の周りは、瑞々しい緑に囲まれた憩いの空間をイメージしました。お墓にまつわる環境のデザインをどんどん充実させていくことが、「お墓参りの時間」をかけがえのないひとときにするのだと思います。

井上 お参りの新たな在り方も「&安堵」のテーマですからね。よくある最新型のお墓は、合理的過ぎる
設計で、ゆったりしたお参りの場と時間が考えられていないのです。

廣村 加えて、自分に合うお参りの在り方があって当院が運営・提供する永代供養墓「&安堵」の広告が、権威ある「朝日広告賞・部門賞」を受賞しました。永代供養墓の広告としては日本初の快挙で、広告史上においても記念碑的な受賞となりました。それを記念し、「&安堵」とその広告を創り出した四名が、熱い想いを語り合いました。いいはずです。故人を偲ぶ、想うことの具現化がお墓とお参りです。残された方の気持ちを癒し、収めてくれる役割もあります。そのための場の提供と繋ぎ役がお寺です。しかしその中に、自分達がいることを現代人は忘れていました。時代と合わないことも理由でしょう。であれば、今に合う新しいお参りのカタチを考えようじやないかと。その結果、「&安堵」が生まれたわけです。書くお参り「手紙処」と共に

書くお参り「手紙処」と共に

押尾 そして、「&安堵」の延長上にあるのが「手紙処」ですね。お参りという行為の延長上に、さらに故人とことばも交わせる場所がある。故人と向かい合い、心静かに手紙を書くことを通じて自分白身とも向き合える。井上故人様への想いを自然に綴れるような空間に仕上げて頂けました。「書く」ことは、故人を想うだけでなく、過去や今の自分の気持ちを整理できます。自分を照らす鏡になるのです

廣村 返事が来ない筈の人から、自分に戻ってくる「何か」がある・:それこそが、故人からの返事でしょうね。

押尾 つまり誇大寺とか住職たちは、ひとの想いをつなげる郵便屋さんのようですね。

井上 はい、どこへでも配達しますよ、切手不要で(笑)

国籍、宗派、言語を超えて

押尾 最後に、「&安堵」の設計の意図としてもう一つあげておくと、触り心地のよい白い大理石でつくったことですね。抱きしめやすい円筒型で。故人を想い浮かべ易い大きさです。

廣村 抱きしめる、手紙を書く、二つとも言葉や風習の違いを超えてできるお参りです。先々は、日本国外の
方の活用も増えそうですね。

井上 はい。国籍・宗派・様々な事情を問わず、思い合うふたりが「浄土を思って生きる」を叶えてほしいですね。

三井 「死んだらふたりで生きていこうね」と!


左から、證大寺住職 井上城治/建築家 押尾章治(一級建築士事務所UA有限会社代表取締役)/
グラフィックデザイナー 廣村正彰(廣村デザイン事務所代表)/コピーライター 三井浩(三井広告事務所)